遠い声を聴く

創造する、とは遠い声を聴く、ということだ。

少なくとも自分でなにかを創り出している、という感覚ではないと思う。
一生懸命耳をすましている感覚に近いような気がする。

でも、瞑想すれば聞こえるかというと、そんなことはない。

お皿を洗ったり、子どもの制服にワッペンをチクチクつけたり
ものすごい集中力で料理を作ったり
時間に追われて企画書を作ったり
生活を丁寧にしっかりやる、という先に
ちょっと広場のようなところで一休み。

一杯のコーヒー。

香りたつ匂い。

ちょっと深呼吸。

そんなときに聴こえる声。

それに従うということだ。

一度聴こえたら、もう大丈夫。

時々聴こえなくなることがあるかもしれないけれど
また耳をすませばいいから大丈夫。

そしてこの世の中には創造的でない仕事なんて、ひとつもないから
仕事とは、遠い声を聴く、ということなんだと思う。

言われたこと、見たこと、そのままじゃなく
もちろんそれも受けとめた上で
遠い声が聴こえるかしら、私にも。

Ai
インタビュアー、ブックコンシェルジュとしてラジオ出演、本、アート、グリーフケアに関する執筆活動をおこなう。2013年から東南アジアを中心とした海外と日本を行き来する生活に。日ごとパワーを増す息子たちとの海外生活に奮闘しつつ、だからこそ改めてこんな風に書くことができる歓びを感じる日々。